Nobuyuki Sugihara

砂場の山の隧道の指

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        2012-03-21 旅ぐらし―岡山、瀬戸内、豊島美術館、京都、やまなみ工房、飛鳥

    所用で瀬戸内を訪れる。
    岡山で吉備津神社、吉備津彦神社、吉備の中山
    楯築遺跡へ行く。

    吉備津神社への参道、松並木
    温羅(ウラ)という鬼の伝承
    鳴釜神事の行われる御釜殿は神社の建物のなかで
    火を焚き湯を沸かしている。日常的に。
    神社の清廉な空気の中、湯気が舞い踊る。
    この形象こそが、カミと呼ばれたものの姿見であるように。
    阿曽女(あぞめ)というお婆さんが神事を行う。

    吉備の中山の穴観音から眺める
    茶臼山古墳の亀のような形態感
    穴観音は仏教以前はおそらく原始宗教の磐座で
    吉備の桃太郎(おじさん)と会って話をする。

    この辺は吉備の穴海と呼ばれ、
    入江と小島の海だったそうだ。

    桃太郎と浦島太郎が重なって、
    温羅(ウラ)と浦(ウラ)、竜宮島と鬼が島
    茶臼山古墳の亀に乗って常世にいく舟

    吉備の中山
    八畳岩(奥宮磐座)は
    とぐろを巻いた蛇体のような巨石のつらなりがなす
    すばらしい力をもった磐座

    それから
    吉備路を歩いて楯築遺跡を目指すが、
    路をまちがえ、引き返したので、
    日暮れに間に合わない、
    雨も降ってきて雨宿りに自動車屋さんに入って、
    道を尋ねると、
    車で連れて行ってくれることに。

    実はまだかなり遠く、雨もつよくなったので
    ほんとうに助かった。
    遺跡に着いて、
    お礼をいってから急いで雨の中見る。
    暗くなる寸前に少し見ることができた。

    そして墳丘内の東屋にテント張って、
    スーパーに買い出し、食事をして寝る。

    朝、雨は降っているが、楯築遺跡を再度見る。
    楯築遺跡は墳丘墓の上に立つ
    ストーンサークルだと言うので見に来た。

    確かに4つの石が円に立っているが、
    これがストーンサークルかと言われると、微妙ではある。
    しかし、墳丘上の祭壇としては非常におもしろい石があり、
    水を溜める石の器のような石や
    円卓のような石の座があり、
    非常に重要な聖域であったことは確かだ。

    給水塔が建てられ、墳丘のかなりの部分が壊されているが、
    随所に美しい巨石が落ちている。

    それから歩いて王墓山古墳と真宮神社へ
    貝がらを含んだ石で作られた石棺
    尾根状に、巨石と石窟古墳がつらなる。

    その後、歩いて吉備津駅に戻り、一路香川県へ
    詫間という駅から粟島へ、
    神社で百々手(ももて)祭りの準備をする
    おじさん達に焼きたての牡蠣を振る舞ってもらったり、
    島のおばさんが作った土壁の蔵の中のビーチコーミングで集めた
    シーグラスを敷き詰めた空間などを見せてもらった。

    それから詫間に戻り、高松へ
    食事をしてから、バスに乗ってぽかぽか温泉に入り、
    近くの公園でテントで野宿

    朝、高松駅前のセルフの手打ち讃岐うどんを食べる。
    前に来た時、朝5時に食べたうどんのほうがうまかった気がするが、
    朝一は気合いが入っているのだろう。

    それから、もう一軒讃岐うどん屋でうどんを食べてから
    小豆島へ、

    オリーブのかがやくばかりの色に目を奪われ、
    巨大な石の桟敷などをバスから見てから
    所用を済ませ、
    港へ、豊島へ行こうと思っていたけれど、
    せっかく小豆島に来たのだから、少し
    散策しようと、港に泊まる。

    日本最大の宝生院のシンパクを見に行く
    それから尾崎放哉の資料館と記念館と墓へ行く
    エンジェルロード、干満で現れる小島への道も満ちていて
    見れなかったが、ハート型の絵馬がぎっしりついていて
    うるさい場所になっていた。

    それから神社などをゆっくり回って
    港近くの食堂で、小豆島手延べそうめんなどを食べて
    港にもう一泊してから、

    豊島へ渡る。
    商店で荷物を預かってもらって、
    参道のうつくしい岬の神社へ
    途中光り輝く海の白波の広場と赤茶けた岩と砂、松の緑の合間に
    萌黄のグリーンが覗いていて、心を射とめられた。
    崖を降りていくと、海草の色鮮やかな緑だった。

    それから
    ボルタンスキーの「心臓音のアーカイブ」へ
    浜辺に焼杉の黒い建物
    しばらく開館まで待って、中に入る
    暗闇に心臓音が響きわたり、裸電球が明滅する。
    壁面には黒いプレートが貼り付けられている
    細長い空間。奥にスピーカーが取りつけられ、
    心臓音が身体を貫く。

    ただボルタンスキーは、妻有の「最後の教室」で見た時のほうが
    全然よかった。

    小学校に染みついた歴史性と呼応する形で心臓音が響きわたるのと、
    作家の思い通りに新たに作った空間では、場の持つ力の違いは明らかだった
    予算がありすぎて、自由が利きすぎることの問題というものもある。
    廃屋はたくさんあるのだから、もっとそういうものを生かした
    豊島の傷に触れるような関わり方があったのではないか。




    それから豊島美術館へ
    内藤礼さんのこれを見たくてここまで来た。

    チケットを買って簡単な説明を受ける。
    白い球状の建物を横目に白いコンクリートの道を歩いて
    山を一週周って行くと
    瀬戸内の海の眺望が広がる。

    ぐるっと回って石窟古墳の入り口のように少し入口が
    狭くなった奥は、御嶽の内部のような光さしこむ異世界
    思わず内と外が穿った光の景色に目を奪われて
    靴を脱いで入るのを忘れてしまった。

    靴をスリッパに履き替えて
    中へ、裸足で入ってみる

    内に開かれた穴が外と繋がって
    入って左手のほうは天窓というより、
    バルコニーのように開かれた空間に落ちた光の底を

    水銀の蛇が駆け抜ける瞬間の
    生きた
    命の躍動の光が奔った

    このように舞い降りた光のなか

    水の蛇、龍、
    カミと呼ばれてきたものの
    形象化

    精霊と名付けられてきたものの形象化された
    場の創造

    これはまったく無垢な神の社の姿

    この光と水の、
    ただ水の流れるということのもっている
    美しさの道は

    このなんともいえない
    動きの妙は

    大河へ至る
    川の命
    水の命

    右奥の天上穴から舞い降りる光と風と
    水の生まれる所の、流れゆく
    自然の舞の美しさに
    心奪われる

    ふるうるみずのたま

    ここは月でもある

    月面に初めて水が訪れた夜のはじまり

    この月の子宮に初めて訪れた
    命の水の流の子たち

    この光の水の道筋

    水と言うまったく当たり前で
    もっともかけがえのないものを

    しかもただ流れるということだけで
    その美しさをあからさまにしてみせた

    これはもうぶっちぎりで、
    内藤礼さんは
    人というものが築いてきた創造の歴史を
    切り開いている

    もちろん
    コンクリート建築であるという
    現代的なホワイトキューブという装置、
    仕掛け、その文脈を引きうけつつ
    それの可能性を極点まで引きだしているということ

    これが、すべて石で出来ていたらと
    想うことはあっても、

    コンクリートの虚無で、水の命を鮮やかにするということ

    これは、これでしかできないもの
    ある極点であるという気がする。

    唯一、天上穴の側面の厚みが厚すぎるという印象はあったが、
    それ以外は完ぺきな空間だった。

    恩寵ということに包まれる
    その為だけの場所。

    このようなことをやられて
    ここから何ができるのか、
    打ちのめされる

    外にでて
    ミュージアムショップもいい

    建築系の雑誌に古墳形の球面を出すのに
    土を埋めてアールを出したというのには驚いた
    そういう現代と古代との入り子構造が何層にも織り上げられて
    あの水の道が生まれているのだろう。

    これは本当にすばらしい
    唯一無二の場所が生まれた。

    水は地下水をくみ上げて使っている。

    それから、湧水や青木野枝さんの作品もよかった

    歩いて港まで
    (つづく)











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