Nobuyuki Sugihara

砂場の山の隧道の指

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        2010-04-21 花の窟、古座、一枚岩と丸石

    石山寺から古座へ、

    と言っても、
    もう柘植、多気で乗り換えて、熊野市駅で終電
    すると花の窟(いわや)神社のある駅だったので
    花の窟へ向かう

    途中獅子岩は暗くて見えず、

    花の窟神社に着く

    明りがついているので
    入っていくと、沖縄の御嶽と同じ形式の石垣の門をくぐって

    巨岩の石壁に白い丸石の敷きつめられた空間
    夜空の奇岩の姿が浮かぶ

    近くにコンビニがあり、
    お湯をもらって浜辺で、火を焚く
    流木を探すが、乾いた海藻と竹しかないので、
    石を組んで海藻と竹で火を焚き
    お湯を沸かし餅と味噌で夕食

    湿気ってなかなかつかず
    時間がかかっってしまったが
    トイレの隣でテント泊

    海藻を焼いた臭いが臭く
    コートに染みつく

    朝再び
    花の窟神社へ

    社のない
    巨岩が御神体の神社
    手水の隣に
    苔むした大丸石
    水をかけて、

    顔を洗ってから
    花の窟へ

    照葉樹林の
    照る葉の耀く
    木洩れの揺れ陽の空間

    それでも、夜のほうが雰囲気がよかったが、
    巨岩のてっぺんから縄が掛けられていて
    年二回の祭りでは海に向かってそれを引く

    縄にはアイヌのハチマキのような形の縄が何本かぶら下がっている
    神社前で初野蒜を採る

    獅子岩を眺め、
    駅前で名物、さんま寿司とめはり寿司を買う
    めはり寿司は高菜で巻いたおにぎり、
    さんまは酢でしめてある

    電車内で食べる

    新宮駅で乗り継ぎ時間があったので
    観光案内所に行く

    ここは神倉神社のゴトビキ岩と
    源頼朝が寄進した神さびた石段と
    浮島などすばらしい場所があるが、
    今回は時間がないので再訪できず、

    先を急ぐ
    古座駅に着き

    観光案内所で
    古座街道のマップなど情報を集め、
    スーパーで巻き寿司など食料を買う

    まず古座神社に向かって歩く
    鄙びた港町の路地

    途中、善照寺というお寺
    本堂の中の孔雀の襖絵がすばらしい
    和尚さんがおらず、誰が描いた絵か
    わからなかったが、
    本物が寺にあるというのはすばらしい

    古座神社向かいに
    古い佇まいのお菓子屋さん
    和菓子、洋菓子あるが
    ケーキがうまそうなので
    チーズケーキ220円を買って
    神社で昼食後に食べる

    ベークドチーズケーキの上に
    薄い甘い透明なやつが
    のっている

    昔、家の近くの小さなケーキ屋で売っていた懐かしい味
    これはなかなか売っていない
    調べてみるとアプリコットジャムに
    ブランデーをまぜたもののようだ

    とってもおいしいケーキだった

    駅方面に戻る途中、無人販売所ではっさくが8、9個入って100円だったので
    買って食べるが、苦い、
    果物はうれしい栄養だ

    神戸神社
    巨樹のうつくしい空間

    稲荷神社を通り過ぎたので
    荷物を置いて戻る
    山の上まで登って神社を見る

    とにかく
    古座街道の潤野というところと
    一枚岩に向かうこと
    それと丸石を見ること

    『丸石神』という本を吉増剛造さんに託され
    それをパラパラと見ているときに

    コザ、コザ、という言葉響いていて
    沖縄の嘉手納基地の町コザのことかと思って読んでみたら

    熊野の古座にも丸石があって
    その写真が本の中に載っていたのだ

    それからずいぶんと時間がたってしまったが、
    司馬遼太郎の古座街道ともつながり

    春に古座へという
    このタイミングしかないということでやってきたのだ

    一枚岩は知らなかったのだが
    連れが『オシリス、石ノ神』という吉増さんの詩集で
    「古座上流、赤壁へと入っていった」というようなフレーズを
    諳んじていて、観光協会の人に聞いて、
    一枚岩だろうと目星をつけた

    分かれ道に神社
    古座川沿いの道を歩く
    トンネルを避けて
    古い道へ

    崖縁に鳥居があり
    小島に向かっている

    地図には河内神社の河内様(コオッタマ)と書いてある
    国道側から下っていくと
    川を渡って島にいけそうだが
    水着が必要なのと、
    上陸しても登れなそうなので
    あきらめて進む

    一輪ざしの竹が立っている
    遥拝所のようなものがあって
    おばあさんが掃除をしているところで

    車が一台とまっていて
    おじいさんがちょっと先の喫茶店まで行くから
    乗せていってくれるというので
    掃除のおばあさんが気になりながら
    乗せてもらう

    頼んでもいないのに
    車が止まってくれる場所というのは
    奄美がそうだったが、
    ほんとうに親切なところだ

    少しここは、奄美の加計呂麻島に渡る港町
    古仁屋に似ているのかもしれない

    喫茶店でお礼を行って歩きだす
    穴ぼこだらけの牡丹岩を越えて

    潤野へ
    豊かな田園の広がる風景
    集落を抜ける辺りに
    丸石が仏塔になっている
    苔むした時の堪り場、
    思わずスケッチをする

    潤野をぬけて
    みんなの店という直売所で
    紀州の梅干しを買う

    だいぶ疲れたので、
    塩分補給と活力に梅干しが必要だった

    道を逸れて滝を見る
    日が傾きだしたので、
    急いで

    一枚岩を目指す
    直線距離の近いトンネルを二つくぐって
    しばらく行くと山一つ巨岩という一枚岩が
    連なっている絶景

    暮れゆく
    巨岩の岩肌、

    地球が孕んだ磐の座

    道の駅はちょうど閉まっていたが
    トイレもある

    薪を集め、火を焚こうとすると
    アルミ鍋がない
    連れに聞くとどうも落としたらしい

    夕食が食えないので
    まいったが、とにかく
    石を焼いてその上に餅を置いて焼いてみる

    石焼き餅は意外と
    うまかった
    摘んでおいた野蒜と
    さつま揚げを食べる

    星が出ていたので
    テントを屋根の無い場所に張ってしまったが、
    これが失敗だった

    夜、雨が降り出し、
    朝方激しくなった、
    きちんとフライシートを張っていなかったので、
    インナーテントに水が伝わり
    水浸しになってしまった

    傘をさして
    荷物をまとめて
    トイレに移動
    水の溜まったテントの水をすて
    トイレ内にテントを干す

    雨にぬれた一枚岩の巨岩壁に
    滝のように水の川が降りる

    雨が小降りになってきたので、
    丸石のある矢倉神社を目指す
    ただ丸石のある場所をメモった紙を失くして
    記憶が頼りだったのだが、

    軽身になって
    通り過ぎたトンネルを戻り
    途中の巻き道に下っていく

    小川を越えた曲がり角で
    軽トラのおじさんにどこ行くんだと声をかけられ
    矢倉神社の地図を見せる

    イノシシ猟でよく行っているが
    そんな神社はない
    峰の薬師寺しかないと言う

    でも地図に載ってるのだからと、
    歩きつづけ
    登りの巻き道を
    蛇行しながら
    かなり登る

    地図を見ると車道ではなく登山道に面して矢倉神社はあるようだ
    脇道に入ってみるが、石垣の組まれた人家跡はあるが、
    道がわからないので、引き返し

    とりあえず、峰の薬師に行って聞いてみることにする
    道の行きどまりがお寺だ

    お寺に着き、中にはいるが
    小さなお堂が一つ
    中は行者がお参りに来る
    生活感のある空間

    隣の家も戸が開いていて
    人の気配はない
    公民館の小さな家のよう
    向かいにトイレがあって
    大きな谷間に家と畑が広がっている

    とにかく人に聞かないと神社の場所がわからないので
    家のほうに行ってみる

    山水が流れつづけ、
    池には鯉、
    木材の加工場、
    ビワの木、
    木々のトンネルをくぐると
    山水が流れつづける流し台があり、
    ミカンがたくさん置いてある
    玄関に行くと犬が出てきて吠えたてる

    すいませんーと声をかけるが、留守のようだ

    そのまま段々畑の谷間を巻いて下っていくと
    小川が真ん中を流れ降りていて
    道は下へと続く

    犬の吠え声が谷間に響く

    石垣の別の家に着くが、
    閉め切られていて空家のようだった
    牛や鶏、蛙の声
    そのまま道を下っていくと
    ネットで閉め切られていたので、
    ネットを空けて中に入ると
    石垣の家
    呼び鈴の鈴を鳴らして
    声をかけると
    玄関にパジャマ姿のおばさんと犬が出てきて
    矢倉神社を探しているのですが
    と尋ねると、
    お寺の隣の家のすぐ裏だという
    石段を登って行けば着くと言うので、

    最初の家へ戻る
    家の敷地内以外に道がないので、
    湧水の流れる洗面台の脇の石段を上って
    家の裏に登っていくと
    ミカンの樹がたくさん植わっている

    斜面に巨木がたくさん生えていて
    小さな社が見えてくる
    巨樹の合間に石垣と磐座
    巨石の前に榊が立てられている

    この家の裏の斜面に立てられた
    巨樹の磐座の
    その有りさま

    山の根、
    巨樹、巨石に寄り添うように
    石垣を並べて築いていった
    その空間のつくり、
    受継いでいく時間と

    そのものを築くことの
    祈りの
    帯紐のような
    プライベートな
    ひそやかな在り方に
    こういうことだよな、と
    大切に心に残していく
    石を一つ置くようにして

    そしてこの谷間に奔る清水を抱くようにした
    緑の地、
    舞い舞い津を
    歩む身体は
    木々と石のトンネルをくぐって

    「ここは“王国”だ」と

    夢のすがたを視ていた
    ここには緑の夢が生えている

    ここは丸石のある矢倉神社ではなかったが、
    それ以上のなにかと出会っていた

    奔って巻き道をくだって
    一枚岩の道の駅へ戻る

    戻ると、トイレ掃除の人がテントを外へ移動して
    移動しましたという張り紙が貼ってあった

    掃除の方にすいませんと言って
    テントを持って道の駅へ

    ご飯とジャガイモのお好み焼き風味という不思議なものを食べて
    丸石のある滝の拝と真砂(まさご)のどちらへ向かうか迷いながら、
    滝の拝は潤野の辺りまで戻って明神橋からバスに乗って行かないとならない
    明神橋まで戻るのに、バスの時間が間に合いそうもなかったので、

    歩いて行ける真砂へ向かう
    滝の拝はとても惹かれる地名なので、
    また来なければならない、なにかがある場所

    一枚岩を別の角度から見て
    あらためてそのうつくしい巨体の岩肌の
    膨らみに見惚れて、こちらへ来てよかった

    古座川を遡る
    天柱岩を通って、
    蔵土の神社で大きな丸石あり、
    曲がり角の社にも丸石あり、

    丸石の圏内に入ってきた
    つり橋の向こうに鉱山跡
    おじさんに尋ねると、もう坑道はコンクリートで塞いだとのこと
    コンクリ跡を見て、上流へ

    川を少し離れて急な登り道、
    登りきると、集落、白蛇権現の看板があり
    作業をしているおじさんに尋ねると、
    5分くらいで着くと言うので、行ってみる

    車道から草の道、階段で川岸まで降りて
    鳥居の先の
    岩の裂目に注連縄が張られ
    かぼそい美しい白滝が清水を湛えている
    滝自体が神体の聖域
    苔むした水のカミの湛え処

    ただ一本の帰りのバスの時間が迫っていたので、
    急いで戻る、
    おじさんは丸太をくりぬいてつくる「ゴーラ」という
    ミツバチの巣箱を作っていた

    古座ではそこかしこに社のように見える
    丸太が置いてあって、ミツバチの巣箱だなと思っていたが、
    作っているところを見れるとは

    真砂へ

    碧の深い水流をたたえる
    川幅の狭い山間の集落に着き、

    一軒目から屋敷神の鳥居、家の人に頼んで見せてもらうと
    鳥居の両脇に大丸石
    社の裏には丸石だらけの空間
    四つ丸石を積みかさねたもの
    大黒の足元に黒い丸石
    とうとうやって来た

    鳥居の両脇の大丸石の膨らみの
    風雨に彩られた神さびた白と黒の量感

    さらに先へと進むと
    バス停、時計があり
    帰りのバスの時間まで、5、6分しかない
    集落の端にもう一つのバス停
    ここで時間切れ
    石段を上ってみると鳥居があり
    駆け寄ると、足元に大丸石
    石段が山の上へと誘うように
    木々のトンネル
    しかし、これに行ったら、バスに間に合わない


    戻ってバスを待つ、
    このバスを逃すと
    日に二便の終バスの次は
    明日の何時になるかわからないので、
    東京の仕事に間に合わない
    しかし、バスは来ない
    数分がたち、神社まで行けたなと
    後悔の念が浮かび始めたところで、
    バスが来る

    バスの時計を見ると
    4、5分遅れていたのだ
    これはしかたがない

    この真砂の丸石神の足元へと辿りつき、
    その始まりの戸口に立って
    もどっていく

    バスが、今歩いてきた道をすごい速さで戻っていく
    途中違う道も通り、驚くのような石の神社もあったが、

    この古座川のみちは
    一枚岩の岩戸口から古座の鄙びた港町の空間まで
    目まぐるしく変化していく歩調の幅の深さに
    こころ打たれていたのだ

    山梨の丸石神への歩行は
    塩山あたりから歩きだし、
    弧をえがいて巻いていく
    山の底から山の世界へと入っていく歩行
    丸石を崖縁から空へと捧ぐさま


    古座は海へと河がひらかれた
    こころの風の戸口もひらいて
    風の底から

    港町、漁村の舟のにぎわいの世界から
    分かれ道に立って
    古座川を遡り
    蛇行しながら、
    山の世へ
    登っていく

    一枚岩、
    「磐の子の…」

    磐の母体の横たわった
    地殻の門戸のはらから
    岩戸の腹籠り
    丸石神の宮へと
    入っていった

    山のこころの塔を踏んでいく
    白いひかりの段段を
    舞い踏んで

    磐座に坐す

    石を身の内に挿しいれるようにして
    こころに石を纏って

    その歩境
    風のぬける
    碧の風の水路(みずみち)
    古座川の深い河床の喉に

    わたしは驚いていた


    古座駅にバスは着き
    旅は終わっていた

    この20数キロの歩行の
    世界のくぐりかたによって
    丸石への旅はひとまずの終わりについていた

    串本町にも丸石はあるが、
    久しぶりの風呂に入りたく
    とにかく串本の温泉へと歩き始める

    再びコープで巻き寿司を買い食って
    ミカンを買って、
    海沿いの国道をゆく

    連れは、重畳(かさね)山に行きたいと言っていたが、
    今回は日が暮れてしまうので、温泉へ

    途中、串本の神社へ一つくらいと
    おじさん達に道を尋ねると、
    「あの、こんもりとした…」森、があり、
    一目で向かう

    天満宮の前の田んぼに
    ミカンがたくさん
    ばら撒かれ
    夕色に沈んでいた
    これは詩のありようだ
    これが紀州

    天満宮の巨木と石を敷き詰めた域の
    巨木に額を合わせ、
    苔の髭

    「こんもりとした…」森、
    天満宮の
    田んぼ、には

    ミカンが
    ばら撒かれ
    夕色に沈んでいた
    これは紀州の、
    詩の
    ありようだ


    コメリを越え
    日が暮れる

    弘法の湯
    海の岩縁の温泉だが休み

    急いで串本町を目指す
    橋杭岩の奇岩が立ち並ぶが
    もう暗くてよく見えない

    サンゴの湯をめざしつつ、
    スーパー、オークワで
    夕食に半額になったシビの刺身とトンビマグロの刺身を食べる
    御馳走をスーパーのベンチで食べ、テント類を乾かし、
    アーモンド型のメロンパン(なぜか中に白あんが入っていた)に
    惹かれて買ったりしていたら、
    時間がなくなって、急いでサンゴの湯へ
    略地図に合わせて行ったら、オークワからすぐだったのに、
    非常に遠回りして、温泉の兄ちゃんが券売機を閉めていた
    9時25分までに入らないといけないが、
    30分頃だったので、入れてくれた
    どこかの温泉とは違う

    ゆっくりサンゴ温泉に浸かり、
    オークワで準備を整えて、
    海水浴場の東屋にテントを張って眠る

    翌朝、再び橋杭岩へ
    杭のように岩が一直線に立ち並び、
    大きな岩がたくさん転がっている
    岩の近くまで行ける
    一番大きな岩は島になっていて、
    登っていくと裏側に鳥居
    登っていくと、小祠があり
    さらに岩壁を登っていくと、
    岩の間から太陽が望める

    戻って、串本町を探索
    応挙の絵のある寺、
    美術館になっていて
    入館料が高いので見れず、
    本堂の戸が開いていて
    複製の応挙の虎は見れた

    本州最南端の方へ歩き、
    神社に着く
    古びたよい神社、
    帰りの電車の時間になったので、
    急いで戻る
















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