Nobuyuki Sugihara

砂場の山の隧道の指

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        2010-01-27 ナゴメハギの年越し

    能代浅内のナゴメハギは
    秋田駅の観光案内所で調べてもらったが、
    何時ごろから始まるかも
    昼か夜かもわからないから
    とりあえず、行ってみるしかない

    東能代で下り
    歩いて浅内へ
    場所が分からないので
    近くの眼鏡屋さんで道を尋ねる
    途中のスーパーまでの地図を書いてもらい
    日の暮れた雪道を歩く

    途中のコンビニで地図を確認し、
    スーパー、アクロスで買い物をして
    出発しようとすると、
    物凄い風で自動ドアが封鎖されている

    浅内へ向かう途中の田んぼ道では
    突風で吹き飛ばされそうになるほどの風

    道に迷い
    人に聞いて
    大通りに出てやっと
    浅内への道がわかる
    信号二つ越えると
    ローソンがあり、浅内集落への曲がり角

    ローソンで
    さぬきうどんと餅入りキンチャクを食べてから
    コンビ二の人に
    ナゴメハギを尋ねると、
    8時くらいから始まるという
    ちょうどぴったりだった

    浅内集落へ再び歩き出す
    大通りを歩いていくと
    民家が見え始め
    遠目に
    ぞろぞろ人が歩いている
    蓑を着ていたようだったので
    急いで追いかけると
    ナゴメハギの行列だった

    追っていくと路地の家へと入っていく
    家の中では叫び声が聞こえる
    玄関で待っている子供たちに見てもよいか尋ねると
    わからないから次から聞いてみるという

    玄関で待っていると
    家のおばさんが出てきたので
    見ても良いか尋ねると
    どうぞというので、入れてもらう
    するとナガメハギたちは
    すでに宴席に座って酒と食事でもてなされていた


    それから
    別の子供がいるお宅で
    ナゴメハギが来るのを
    ずっと待たせてもらい
    食事やお酒まで
    振る舞ってもらう

    そして普段は早く来るが
    今年は一番最後の方で
    色々な話を聞きながら
    待って、

    山の神、翁などの番楽の面をかぶった
    ナゴメハギがやってきた

    太い低い声の
    面でくぐもった声は
    印象深い
    「なーにみてんだこらー」

    それから招いてくれたお家にお礼をいい
    ナゴメハギを追う

    月明かりの雪道で
    二手にわかれて廻っていた
    ナゴメハギが集まってくる

    このケラ蓑姿のナゴメハギたちは
    もうずっと古代から月明かりに照らされて
    雪道を歩いていたんだろうと思うと
    とても感慨深い気持ちになる

    ナゴメハギのリーダーが
    話しかけてきて、
    東京から来たんだけど
    テントで泊まってくと言うと
    とりあえず、青年会館にとまってけ
    と言ってくれる

    その後もナゴメハギの行列を追っかける
    途中の家の前で、警察がやってきて
    ナゴメハギが路上で車の前に出て危なかったから
    注意しにきたというが、
    なんだかんだ話して
    注意をうけてから
    帰っていった

    そのやりとりも
    ほほ笑ましい

    最初に会った年長のナゴメハギが
    ナゴメハギが家に入ってくるところを
    一度しか見ていないなら
    中で見れるか頼んでくれるというので、
    付いていくと
    男の子と女の子のいる最後の家の人がいれてくれた

    ナゴメハギに異常におびえる女の子を
    守る父

    振る舞い酒をあおり続け
    最後の家にテンションの上がった
    ナゴメたちが
    「ウオー 」
    と叫びながらなだれ込んでくる

    泣きながら
    いい子でいます、いい子でいますと
    言う女の子を引きずって行こうとするナゴメ
    ナゴメハギは若い奥さんもおそう

    そして餅もらいの少年たちが持っている
    餅と祝儀を入れる袋
    これが恐ろしいのだが
    この袋の中に子供を詰めようとするのだ

    昔は本当に袋に詰めたりしていたらしい
    ナゴメが来た次の日には
    子供たちは寝込んでしまったりしていたらしい

    それに比べたら、今のナゴメは入っても良いですかと
    餅もらいの少年が尋ねてから入るし、
    昔は子供と奥さんが見つかるまで、戸を壊してでも
    トイレ以外はどこまでも家捜ししたらしい

    連れも袋に詰められそうになって
    泣き叫んでいた

    最後の家が終わり軽トラに乗ったナゴメと共に
    青年会館にいく

    神仕事を終え
    ケラノミを脱ぎ
    人へと戻っていくナゴメ達

    宴会に呼ばれて
    ご馳走を頂ながら
    ナゴメハギと山形のアマハギの保存映像を見せてもらう
    色々ナゴメハギや浅内についての話を聞かせてもらう

    そんな
    ナゴメの宴会の中で
    年明けを迎えた
    これもすばらしい一年の幕開けだ

    ナゴメハギのリーダー
    若い保存会長は途中で疲れて寝てしまったが、

    再び起きてから話すと、
    とても無理なく
    自然にナゴメハギという伝統を守り伝えていこうとする
    態度、リズムに心動かされる
    そして凄く真剣にものを考えている

    秋田の浅内という大地の古代からの息吹を
    呼吸にして生きてきた男たちの姿
    一人一人が印象深い

    それでもやはり文化を残していくことは難しい
    一年に一度、神か化物になって人の家に入って好き勝手暴れて、
    それが祝福になるというすばらしい遊びを

    ほんとうに心から愉しんで、
    ほんとうに怖ろしかった昔のナゴメを
    現代においても実現できるかたちに変えて
    伝えていってほしい

    伝統というのはその時代にあった形に合わせて
    変わりつつ本質の部分を伝えていくことだ
    新しい息吹を吹き込まないと、衰えていくし
    本質の部分を失っても衰退していく
    そのバランスの上に立ってこそ
    伝承されていく
    (それを最もうまくやっていると思ったのが、
    石垣島のアンガマー祭りだ
    アンガマーは盆の祭りだが
    ウミーとウシュマイというおじいさんとおばあさんの
    面を被った祖先神が、花笠をかぶった眷属をつれて
    家々をまわる
    温かいところだからか、おもしろおかしく
    観客に混じったサクラと問答し、舞い踊る
    その問答が時事問題などを絡めた現代的でおもしろいのだ)


    その間にも外は物凄い風が吹きすさび
    建物の中にいても、どこか魂を持っていかれそうな
    おそろしい響きの
    自然が
    すぐ隣にある




    朝、途中で帰っていった青年会の若者たちの中
    数人残った、会長たちにお礼を行って

    元日の山形の遊佐町のアマハゲ目指して出発する
    初詣は青年会館横の神社だった

    それからハタハタのとれる
    浅内の海が見たくて浅内海岸を目指す

    奄美の与路島のカミミチ(神道)のように
    一直線に海へと道が続き
    途中には小丘の上に神社がいくつもある
    初詣のおばあさんたちが蝋燭に火をともす

    林の雪道を進んでいくと
    物凄い風の海が見えてくる
    防風林の松の植林
    雪と砂
    波打ち際では立っていられない程の
    大風が吹き
    寒さで泡になった海水が舞い上がる

    大風の海風の舞踏のような
    暴風

    この大風にのってやってきた
    古代の漂着神(ヨリガミ)、
    マレビトの姿

    海から吹く風によって
    吹きつけられた雪が
    松の幹に一すじの線を描いた森

    雪の合掌松のカミミチをあゆみて
    大風にのって舞ってきたナゴメハギ

    わりと時間がなくなったので
    急いで東能代へ行くが、
    海側から吹く突風や道を間違ったりして
    遅くなってしまった

    電車を調べると
    遊佐駅までの接続がわるく
    アマハギに間に合わない
    それでも秋田まで行って
    車を拾えば間に合うかもしれないと
    秋田に向かうが、

    強風で羽越線が一日中運休していたらしい
    代替バスが走っていたようだが、
    気づかず、一本逃してしまった
    もうアマハギには間に合わないので
    少し買い物をしてから、
    象潟をめざして
    代替バスに乗る

    象潟駅に着くと
    凄い風、行きに見た景色と一変して
    雪の世界になっていた
    寒い

    待合室は開いているので
    ストーブに当たって、今日の寝床について思案する
    駅は有人なので閉まってしまうようだ

    駅近くのマックスバリューで半額になった食料を買い
    ささやかな正月をたのしむ

    それから駅に戻って待っていると
    やはり駅は閉ざされてしまった

    しばらく歩くと道の駅があるので
    そこは二十四時間開いているので
    そこがいいと駅長が教えてくれたので、

    行ってみるとコンビ二が三軒くらい並んで
    電気の消えた道の駅
    元日だから休みかと思って
    屋台用の覆いの隙間にテントを張って寝ることにするが
    吹きっさらしでないだけで
    風が隙間から流れ込むので
    寒さで眼をさましながら寝る








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