Nobuyuki Sugihara

砂場の山の隧道の指

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        2008-09-27 韓国、済州島(チェジュド)、島根、天橋立<韓国編>

    韓国の展示の素材の貝殻つめこんだ重いカートで引きずりながら
    朝4時半、中野駅発の列車で、下関に向かって出発
    例によって18切符で一日中電車に乗って
    下関手前の浜で下車
    テント泊

    朝、貝を拾ってから
    関釜フェリーは夕方発なので
    山陰本線の福江駅まで行って、下関方面にむかって歩きながら
    白い貝を拾う、途中の浜で赤い巻貝が大量に落ちているのに出会う
    白い貝を探すが、ほとんど落ちていない
    そのうちに、その巻貝に話しかけられているような色のちからに
    惹かれて巻貝を拾いあつめはじめる
    それが楽しくなって、
    思ってもみなかった、もう一つのヴィジョンが生まれはじめていた

    綾羅木郷遺跡という遺跡と下関市立考古博物館に寄り、石笛を吹いたりした
    綾羅木(あやらぎ)駅という美しい浜のある駅から何かが始まっていく気配とともに
    下関へ

    途中のスーパーの休憩スペースでご飯と食べたカラシなしの納豆がすごくうまかった
    他にジャスコやダイエーで食糧を買って
    フェリーへ、大量の貝殻とドライフラワーが税関で引っかからないか心配だったが、
    何の検査もなく出国

    フェリーで風呂に入って、食って寝る
    韓国到着、バッグの中は調べられたが、問題なく入国できた

    釜山でも、貝を拾う為、海雲台(ヘウンデ)の浜へ
    きれいなビーチだが、ぎっしりとパラソルが立ちならび、大声で客引きががなりたてるのは
    すこしうんざりする
    風でパラソルが倒れると、すぐアルバイトが走ってきて元通りにするのは、
    おもしろい風景だ、
    貝を拾うが、重いカートを引きながらの砂浜ビーチはきつい

    そのうえ連れが、タルマジドンサン(月見の丘)峠に行きたいというので、
    重いカートを引きずりながら坂道を登っていくが、遊歩道の入り口くらいまで来て、
    ソウル行きのバスの時間に間に合わなくなりそうなので、急いで戻る、
    途中カートが壊れはじめ、地下鉄で急ぐが、
    釜山のバスターミナルに着いた時には、バスは出発していた、
    優等バスはあるのだが、安いバスは便数が少ないので、かなり待つことに、
    その間、貝の砂を落とす作業をして時間をつぶす

    それからソウルに夜中に着き、アンサンというソウルから地下鉄で二時間くらいかかる
    山の中の宿に数日間泊まり、
    搬入、プレゼンテーションなど行う。
    アンサン駅から車で数十分という辺鄙さだったが、
    池があって森に囲まれて良い宿だった
    とにかく、重い荷物から解放され、身体が軽い

    アンサンには、アジアの労働者街があっておもしろい街並みがある
    夜、舗装道路の剥げて土のむきだしになっているような、商店街で
    野菜や果物を買う、黄色い瓜のメロンみたいな果物を食べる
    ソウルの都会の景色よりずっとおもしろい
    そこにリトマスというギャラリーがあって、韓国の参加者が展示をしている

    気のいい安食堂のおばさんにおいしいキンパブ
    (韓国風のり巻き、ごま油とゴマが塗ってある一本1000ウォンなので、110円くらい)
    を作ってもらい、持ち帰って食べる
    次の日もおばさんのところでキンパブを食べるとキムチとスープもセットで出してくれる
    また行きたい場所だ

    ソウルで展示したギャラリーのオーナーが変わったばかりで、集客などいまいちだったが、
    とにかく、プレゼンテーションを終え、韓国旅行に出発する

    芸大に留学している旅好きの韓国人の参加者に、
    韓国の観光地ではない良い場所をいろいろ教わる
    光州にある瀟灑園(ソウセオン)という入口も出口もない庭、
    日本庭園のように作りこんだ庭ではなく
    韓国の自然信仰を最も表現した庭というのを見てみたいと思い、行ってみることにする
    光州まで高速バス、着いたら瀟灑園(ソウセオン)行きのバスは終わっていたので、
    和順(ファスン)支石墓(コインドル)に行くことに、
    とりあえず和順までバスで行って、
    飯やを探し、
    晩飯に辛おいしいユッケジャン4500ウォンとマンドゥ(餃子)4000ウォンを食べる
    マンドゥ(餃子)にはパプ(米)は付かなかったので別に頼んだ
    野宿場所を探す
    ガソリンスタンドを閉めたおじさんに、
    支石墓行きのバスを教えてもらい、ガソリンスタンドの敷地で寝ていいかと尋ねると、
    雨が降るからということで、ガソリンスタンド裏の、東屋につれていってくれて
    テント張っていい、朝、水も使っていいよ
    と言ってくれるので、そこでありがたくテント泊


    朝、バスで和順支石墓(ファッスンコインドル)へ
    途中、田舎の村で、堂(タン)らしきものや、うつくしい古墳型の墓を眺めながら、
    バス停でないところで降ろしてもらい、コインドルに歩く
    コインドル群を歩いて周る道があるのだが、朝早く案内所がやってないので、
    地図を書き写し、なんとなく歩き出す
    コインドルの近くに古墳型の墓がたくさんあって
    うれしい

    石のテーブル、水たまり、このイメージもなにかを揺さぶるものかもしれない
    この石の墓の遺跡は、山のせすじの骨のような、降り立つ磐座の文化をイメージさせる

    商店がないので食糧不足のままけっこう歩き、終点の村へ、
    バスがないので、困っていると、
    工事のあんちゃんが車で、バス停まで送ってくれるというので、
    ありがたく送ってもらう
    バス停前の商店でパンを買い、一度光州に戻って
    瀟灑園(ソウセオン)へ

    バス停に着き
    竹林の道をあるいていくと、
    チケット売り場があるのだが、それを素通りしていく人もいる
    安いので一応チケットを買って、坂をのぼっていくと、
    小渓谷のような川に沿って東屋が三つ、
    飾りのような壁もすこしはあるのだが、道が抜けていて
    反対側は普通に道路につづいている
    川では靴を脱いで水遊びをする女の子たち、
    丸木をくりぬいた水橋を溢れながら水が渡り、苔むしている木樋

    ぐるっと敷地内を歩いて、これだけなのかと
    東屋に入る、油を紙にこすりつづけて作られた床とぶあつい白い壁に囲われた小さな室、
    隣は柱しかない開かれた舞台のような空間、
    そこに立つと高低差のある淵のような川に流れ込む風が
    柱の間を抜けていく、ここは風をつくる舞台だなと、
    その開け放たれた庵では、柱に凭れたおばさんが
    韓国の民謡のような唄をくちずさむ、風は唄をよぶ

    大学生風の若い男女が庵に入ってきて、唄はとまり、風もとまったようだ
    たくさんの人が入ると熱で風の流れが生まれないようだ

    下にある庵は中心に三方の上に開く木戸が開かれる間
    そのまわりを全方位縁台で囲まれ、
    風景に開かれている、しかし、7、8人の人が中に入っているときに、
    庵にはいっても風は吹いていなかったが、人が減ってから入ってみると、
    やはりそこにも風がながれ込んでいた
    風をつくる家というのはいいな、
    激しい雨の時は、戸を閉ざし、籠る
    あとはすべての景色を受入れる、
    ここまで開かれた家というのは、日本の古民家でも庵でも見たことがない

    庭といっても、川に石垣を築いたり、水の道、水路を工夫したりしてはいるが、
    生えている植物は、自然のままだ、日本庭園の不自然にまるく刈られた庭木とはちがう
    入口も出口もない、開かれた庭、韓国の自然観を最も表現しているという瀟灑園
    その意味がやっとわかりかけてきたときには、その場所に強烈なデジャブを感じていた
    この場所は知っていた、と

    日暮れになって庵の下にある竈に火が焚かれ、うすく煙があがる
    オンドルというやつだろう

    再び、光州に戻り、晩飯を食って
    バスで、木浦(モッポ)へ
    夜中に木浦へ着き寝床を探してバスでフェリーターミナルへ
    すでに無人のフェリーターミナルでテントを張るが
    光州のバスターミナルの地下食堂で食べた
    キムチ鍋とすっぱい味噌汁にあたり、腹をくだす

    寝た場所も悪かったので、
    移動して国際フェリーターミナル前の屋根付きの正方形のベンチの上にテントを張って
    就寝

    翌日、木浦のしなびたうつくしい海の町を歩いてから、
    国際フェリーターミナルで、済州島(チェジュド)行きのフェリーに乗る
    ハイシーズンなのに、フェリーが割引されていた
    これは済州島の観光地でもあったことだが、おもしろい文化だ

    布団もないただの床に横になる、寝袋とマットを持っているからよいが、
    設備がとぼしい、風呂も有料だった
    連れが、囚人が桟橋を渡って、詰め込まれて連れて行かれる
    ビジョンのことばかり話していた

    チェジュドに着いて、フェリーターミナルから歩いて、市場を目指す、
    傾斜が激しく、坂道を登っていく、南国の街路樹が並ぶ

    市場に着くと、小さなみかんが沢山売られているが、箱積めされた、お土産用なので
    けっこう高い、あきらめて、三色大福のお菓子を買って、
    三姓穴(サンソンヒョル)へ歩く、途中の遺跡にも寄る
    三姓穴はチェジュの発祥の三人の神の生まれた穴だ
    この穴のイメージは火口(オルム)と関係があるのではないか
    三姓穴の入口の並木の参道から眺めた照葉樹の木々の木の葉の煌めく光に目を奪われた
    それはとても懐かしい気持ちのようであった
    三姓穴の森は、うつくしい照葉樹でうつくしいところだった

    続いて、市街バスターミナルへ歩くが、意外に遠く、
    腹が減ったので、途中の食堂で、キンパブを食べる、持ち帰りも買って、
    バスターミナルに着くと、今の時間から万丈窟(マンジャングル)へ行っても
    閉まっているという
    予想外に歩くのに時間を食ってしまった

    予定を変更して、連れが行きたいと言っていた、山に登ることにする
    漢拏山(ハルラサン)は韓国一高い山で、1950mしかないが、登山にはかなりの時間がかかる、城板岳(ソンバナク)コースで片道4時間半くらいなので、今日のうちにバスで登り口まで行って、テントで泊まって、朝一で登ることにして、とりあえず周辺を散策する

    地図に載っていた近くの支石墓を探しにいくが、見つからないので、
    散歩中のおばさんに聞くが、わからず、近くのレストランの人にも聞いてくれるが、
    やはりわからない
    沖縄の森のような照葉樹の森に寺と書いてあるので、
    ここかなと路地を入っていくが
    見つからない
    戻ってふらふら探しているうちに、連れとはぐれてしまった
    そのうち、連れが自転車のおじさんにつれられて、
    照葉樹林脇の路地を歩いているのを見つけて、
    後を追うと、その路地の坂をのぼりきったところに支石墓があった
    おじさんにいろいろ、堂(タン)のことなど尋ね、
    お礼を言って、おじさんと別れる

    夕暮れの巨石の支石墓を眺め、眼下には丸い藁葺のチェジュの古民家がある
    夕暮れのゆるやかな坂道をもどっていく途中、照葉樹林の奥の絡みあった枝々に夕日が
    あたって揺れる姿のうつくしさに驚き、映像を撮ってバスターミナルに戻る

    途中、夕食を食べようと、食堂を探していると、
    少し芸人のほっしゃんに似ているような、ゆったりとした給仕のにいちゃんの店で
    値段を聞いてから、どうしよう、他の店も見てみようと、挨拶して去る、にいちゃんは
    あっそとばかりに余裕である

    近くの食堂を見るが、どこも人が入っていない、さっきの店に人が全部集まっているようだ
    引き返して、食堂に入り給仕のあんちゃんに
    テジコギ(豚焼き肉)5000ウォンとヘイムルタン(海鮮鍋)4500ウォンを頼む、
    大きな鉄板に火をつけ、豚肉ともやしや辛い味付けの野菜をまぜ、
    給仕のにいちゃんが作ってくれる、
    もういいのと聞くと、いいよと、
    食べてみると甘い豚肉が辛みと混ざってうまい、
    ボリュームがすごくてこのうまさは半端ない、
    海鮮鍋は一人用の鍋にエビやカニがはいって辛めのスープだが、
    すごいダシがでていてうまい、
    さすがチェジュドと、
    明日の登山にむけて大切なエネルギーをもらって、
    にいちゃんにうまかったありがとうと行ってバスターミナルへ

    バスのチケットを買おうとすると、
    今の時間はないと言う、
    時刻表を見ると、バスはあるはずなのだが、
    偶然来た日本語を話せる韓国人に通訳してもらうと、
    夜間は登山禁止なので、登り口にも立ち入れないということらしい
    しょうがないので、近くの川沿いの土手で野宿するかと、歩いていくが良いところがない
    運動場の周りの森も人が話し込んでいて、いまいち、
    運動場の前に改装中の建物があったので、その中でテント泊

    朝一で起きてバスターミナルへ
    チケットを買って始発のバスに乗る
    登山口に着くと、キンパブを買って受付へ
    入山料がかかると書いてあったが、無料らしい
    荷物を置かせてもらって、登山開始

    とても整備されて登りやすいなだらかな道が続く
    朝の薄暗い光の中、照葉樹林のうつくしい森を歩く
    こんなに気持ちよい登山もなかなかない
    標識も何メートル地点ごとにあってわかりやすい

    半分くらい歩いたところから、傾斜がきつくなる
    景色が低木に変わり、山小屋があって食料も売っている
    そこから、木道の工事をしていて騒がしい
    山道を歩くのは楽しいのにそこまで木道を整備する必要があるのか
    疑問に思いながら、登る
    そのうち視界がひらけ、岩場になるが木の階段がしっかりついている
    頂上に着くと、カルデラ(火口=オルム)の窪みがガスっている
    しばらくすると雲が流れ、窪みの底の部分に池が見え
    うつくしい景色を覗かせる
    うしろを見渡すと、海と島なみが見え
    島の真ん中に登ったのだと実感される
    しばらくして連れが遅れて到着
    昼飯のキンパブとバスターミナルの商店で買っておいた
    瓜メロンを食べる、山の上で食べるご飯は最高だ
    映像など撮る
    雲の流れが速い
    下山

    ものすごい数の修学旅行生かボーイスカウトの団体かが、
    登ってくる、あまりの数にげんなりする
    こんな団体と一緒に登らなくてよかった
    韓国における登山の人気は相当なものだ
    それに若者も多い、手ぶらで弁当をビニール袋に提げて登ってきたりする
    それだけ登りやすいということでもあるが
    下りは駆け足で
    バスでバスターミナルへ
    昨日の食堂でうまいテジコギとキムチチゲを腹一杯食べる

    世界遺産の万丈窟へ
    写真ではなにかカラフルな巨大な鍾乳石のようなものが
    写っているのに惹かれてこれは行ってみようと

    地球の歩き方にはなにも書いてなかったが、
    バス停から3キロほど、30分歩く
    途中、溶岩石でできた畑の石垣に目を奪われる
    ごつごつとした溶岩石だからできるのだろうが、
    積み上げられた石垣が隙間だらけなのだ、
    その不思議な石の穴を見つめながら
    南国の木々の道を行く
    溶岩でできた洞窟、ここでも入場料が割引されていた
    チケット買って、地下の大穴に入っていく
    外は夏日だが、洞窟に入るとすぐに冷気に包まれる
    ほとんどの人が半袖で1キロぐらいの洞窟を歩くのだが、
    雫がポタポタ落ちていて
    とにかく寒い

    溶岩の流れた跡がそのままのかたちを残している
    火が生命の形体を寄り添いなぞるような、
    古代の荒ぶる記憶の跡
    石の溶けた洞窟の壁と床
    原初の生物のかたちを保存したような高い天井の模様

    一番奥に着くと、
    天井の大穴から
    巨大な溶岩の塊の柱が
    鍾乳石のようにそそり立っている
    まるで地底の大きな秘密に出会ってしまったような
    生命の原初のかたちを宿したまま硬直した
    大地の秘部に出会う儀式のような

    まっくらな洞窟を探険して初めてこれに出会った人の驚きを想って
    これも一つのカミとしてあったのではないか

    洞窟の入り口まで戻ると、すっかり体が冷えきっていたが、
    これは来て良かった
    ハルラサンの爆発でできたチェジュドの万丈窟はものすごく古い時代にできたものらしい
    夕暮れになり、
    バス停までの道を30分歩く
    行きも一緒だったカップルが先行して歩く
    途中、みかんの路上販売で少しだけ買ったら、
    倍くらいおまけをくれた
    小さいほうが甘みが強いらしい、
    ちいさなチェジュのみかんはとっても甘く
    夕日を背に溶岩石の石垣がうすピンク色に染まった景色に光の穴をうつ
    バスに乗って城山日出峰(ソルサンイルチュルボン)へ
    ここの日の出がすごく綺麗らしい
    暮れていくバスの車窓から、畑の真ん中に堂(タン)らしきものを見つけながら
    気になる形の山もある
    岬の先に城山日出峰が見えてきて
    橋を渡ると海鮮料理屋と民宿が立ち並ぶ

    バスを降りると、客引きのおばさんたちが声をかけてくる
    日本語を話せるおばあさんがずっと後をついてきて
    泊まってき、と言う、城山日出峰にテントで泊まるとつもりだと言うと
    道を教えてくれるがとても値段が安いので、
    お金を持っていたら泊まってあげたい気持ちになるが
    おばあさんと別れる
    日が暮れて真っ暗な中
    土産物屋、観光案内所やトイレのある駐車場で、買っておいた夕食を食べ
    城山日出峰へ続く道の街灯の明かりを確認して歩き出す
    入場料がかかるようなことが書いてあったが、
    受付は無人で、普通に入れる
    坂を登っていくと、急な階段が続く、
    普通に上からカップルが降りて来たりするので、
    問題ないと判断して
    頂上をめざす、頂上はムードのある音楽がかかり
    ライトアップされている、新婚旅行のメッカなのだ
    ここでテント張って泊まると、まぶしくてうるさいなと思いつつ
    戻るのもめんどくさいので、明かりの届かない奥の方にテントを張る
    しばらくすると、ライトが消え、音楽もとまる
    安心して就寝

    まだ暗いうちに目を覚ますと、なんだか
    人の声がする、テントを片付けて、人の声のする方に行くと、
    日の出待ちの人たちが、すでにたくさん集まっていた
    音楽がながれだし、暗闇のなか日の出を待つ
    沖には漁り火が連なって灯っている
    そんな中、物売りのおばさんが柵を越えて崖の草むらのほうに入っていく
    そこから風呂敷を担いで戻ってくる
    商品を草むらに隠して置いているのだ

    徐々に薄明るくなってきて、人が続々と集まってくる
    ここもカルデラ状の窪みごしに海原がひろがる
    残念ながら日の出の位置に雲があって
    完璧な日の出は見れなかったが、 
    すこし水平線より上の辺りの雲の間から太陽が顔を出す
    さすがにうつくしい景色だ
    辺りが明るくなってきて、人が帰り出したので、山を下る
    橋の向こうから見た景色がきれいだったので
    橋向うのバス停まで歩くことにする

    バス停に着き、民族村、城邑民族マウル方面のバスを待つが、
    二台くらい来たバスの運転手に聞いても、違うという
    やっとバスが来て運転手に聞くと、行くから乗れという
    値段を聞くとなにやら高いが、とにかく乗ってしまったので、しょうがない
    しばらく乗っていると、どうも見覚えのある町並み、民族村、城邑民族マウルではなく
    万丈窟のほうに戻っている気がする、
    運転手に聞くと要領を得ない、乗客に尋ねると、やはり反対方向に行っている
    運転手に文句を言って、下ろせというと、
    金を払えという、料金もおかしかったし、
    お前が間違ったのだろうと抗議してバス停で止めろと言うが
    ドアを開けないでさらに走っていく
    抗議するが、嫌ったらしい太っちょ運転手は金払えの一点張り
    次のバス停で乗客があったので、そのまま無視して降りる
    非常に腹立たしかったのアクタイ吐いて去る

    短い滞在での貴重な時間のロスに腹が立ってしょうがなかったが、
    気分を変え、近くの海に行くことにする

    浜辺に着くとまだ朝早く、人がほとんどいない
    自転車旅行者がテントで泊まっていたり、水着を着ないで服のまま海で遊ぶ
    韓国の女学生がいるだけだ
    とりあえず、白い浜と青い海に来たら泳ぐということで、
    水着に着替え、海に入る
    沖縄の海と違い、チェジュドは、珊瑚の島ではなく溶岩の島なので
    サンゴ礁ではなく溶岩の黒い石の海だ
    魚も岩場に少しいるくらいだった
    亜熱帯の沖縄と比べて、佐賀県と同じくらいの緯度のチェジュドだからしかたない
    しばらく泳いで、水で体を洗って、出発

    バスに乗り、再び城山日出峰を越えて南下
    乗り換えの場所で下ろしてもらい、バス停を探すが見つからないので
    交番で尋ねると、わかりにくいので、パトカーでバス停に連れていってくれた
    バス停前の商店のおばさんたちが、親切に行き方を教えてくれる

    マウルに着き、とりあえず昼飯
    バス停前の食堂に値段を聞くと、かなり高いのでやめて他を探す
    伝統的民家のお茶屋さんで日本語の堪能な女の人に食堂について尋ねると、
    連れていってくれるというが、やっぱりさっきの店だった
    他の店はないかと聞くが、ないらしい
    ここは高いと言うと、幾らならよいかと聞くので、
    一人5000ウォンくらいならよいと言うが
    この店は一人10000ウォンで黒豚のテジコギしかない
    そうすると、日本語の堪能な女の人が猛烈に交渉をはじめ、
    結局二人で10000ウォンのテジコギを食べられることになった
    お礼を言って、食べさせてもらうが、やはりバスターミナル近くの食堂のほうがうまい、
    あのテジコギはチェジュ名物の黒豚だったんだな、
    だからあんなに流行ってたんだと気付く
    ここは観光客向けの高い店だからしょうがない
    小さいチヂミも出してくれる
    食後、マウルを散策、古民家は無人の家が多く、
    観光化されている
    それでも溶岩石を積んで作った凸凹の壁に土を塗りつけてつくった
    古民家の空間はとてもおもしろい
    茅葺き屋根の端っこを縄で結んでいる

    大きな樹があって、これが村の御神木の堂神木(タンシンナム)かと眺める
    韓国には大きな木はないと聞いていたが、そんなことはないな

    歩いてると、連れが腹を下す
    豚肉に火が通ってなかったのか、半額に値切ったせいで
    古い肉あてがわれたのか、まいった気分になる
    歩いていると他にも食堂があって
    値段も安くてそっちのほうがうまそうだった

    韓国語の幟が立っている古民家でおじさんが手招きしているので、
    行ってみると、中でおばさんたちがクレープみたいなのを焼いている
    縁側に座ったおじさんが、お金はいらないから食べなさいと
    焼き立てのそば粉のクレープみたいなのに色々な野菜を包んだものをくれる
    素朴だけどおいしい
    すると、向こうの方を指差して、なにやら言っているので、
    納屋のほうに行ってみると、まるまるとした黒豚が二頭、えさを食べている
    家と豚の親密な関係にうれしい気持ちになってお礼を行っておいとまする

    堂(タン)を探すが、政治的な匂いのする立派なお堂のタンしかないそうだ

    もっと観光化されてない村でタンを探そうと、
    バスで幹線道路に戻り、乗り換えて
    西帰浦(ソギュポ)の天池淵滝(チョンジヨンポクポ)へ向かう
    チェジュドには滝がたくさんあって、どれか一つは見たいと思っていたので、
    時間的に天池淵滝に行くことになった

    西帰浦(ソギュポ)の中心街から徒歩で標識にそって歩く
    1時間くらいの遠い道のりだった
    天池淵滝前の観光案内所に着いて
    堂(タン)について尋ねると
    案内所のおばさんが近くの堂(タン)の場所を知っていた

    そしてタンの研究者の岡谷公二さんを案内した女性に電話してくれて
    タンの場所を聞いてくれた

    川沿いの遊歩道を歩いて天池淵滝を見る

    教えられた堂(タン)に行く
    お祈りの場所としての堂(タン)はもうあまり機能していないようで、
    ペットボトルなどが落ちていたが、
    木が生えている崖の割れ目にたくさんの石が積まれている
    小さな森の暗がりの石産み場に暗い情念の通っているような
    妖しい気配とエロスが漂う

    もう一つの海辺の堂(タン)を探してみるが、見つけられない
    日が暮れてきたので、西帰浦(ソギュポ)のターミナルのバス停に歩いて戻る
    来た道は遠回りしていたようで、帰りは早く着く
    安食堂を探すが、見つからないので、
    学生が集まってくるようなトッポギ(甘辛餅)とオデンとキンパブを売ってる店で
    キンパブと卵の揚げ物を買って夕食にしようとすると、中に机と椅子があって
    食べられるようなので、食べていくことにする
    すごく暖かな表情のおじさんとおばさん夫婦でやっている店で
    キンパブと卵の揚げ物のほかに漬け物とトッポギまでサービスで出してくれた
    お礼を言って頂く
    すごくおいしくて、あたたかな気持ちになる
    頼んだものよりサービスのほうが値段が高いような気がするが
    この小さな店でずっと身を寄せあうようにして
    人の喜ぶ顔を喜びにして生きてきたような柔和な顔のおじさん、おばさんの店が
    ひっそりと存在していてくれることは、
    世界の一つの大切な場所として心に残る

    真っ暗になって、地球の歩き方に24時間開いていると書いてある
    薬水の湧く薬泉寺(ヤチョンサ)へバスで向かう
    バス停から暗い夜道を歩いていくと
    繋がれていない犬たちが吠えたて
    後をつけてくる
    後ろを警戒しながら
    薬泉寺(ヤチョンサ)に着く

    寺は真っ暗で警備員が出て来て、
    「お前ら、こんな時間に何しに来たんだ?」と言う
    「ここは24時間開いてないの?」
    「あいてるわけないだろ」「でもここに書いてある」
    とか問答していると
    奥の小屋に坊さんがいて、すこし日本語を喋れる
    ここに書いてあったと言うと、困った顔をして
    明日朝8時にならないとお堂は見れないと言う
    とりあえず、テントで泊まっていいかと尋ねると
    それは困る、と言って他の坊さんと相談して
    今夜だけ泊めてくれることになった
    空き部屋に案内される
    布団もあって、シャワーも浴びていいと言う
    お礼を言って、シャワーとひざしぶりの布団で就寝

    朝起きて
    お堂を見にいくと
    海に面して建てられた巨大な寺からの眺望がうつくしい
    湧き水の噴水は出ていなかったが
    お堂はもう開いていた
    まだ6時過ぎだから、早く開けてくれたのか、
    それが普通なのかわからないが

    お堂を見てから湧き水を見にいくと
    湧いていたので、味見だけして
    見てまわる

    食堂に行くと、坊さんが朝飯を食べている
    食料をほとんど持っていないこともあったが
    どうにも寺の食事が食べてみたくて
    食堂のおばさんに聞いてみると
    精進料理のような
    質素でうまい食事を出してくれた
    白粥に数種類の漬け物に
    おいしい雑穀米
    おばさんがむいて食べていた栗もくれる
    ありがたく頂く

    昨日の日本語しゃべれる坊さんにお礼を言いたかったが見当たらないので
    和尚さんらしき人と話し、御礼を言って出発する
    韓国ではテンプルステイといって寺に有料で泊まって修行を体験するのがあるが、
    それを偶然体験できてしまったみたいだ

    徒歩40分くらいの漁村のタンを探す
    教わった通りに、港に降りる道端にタンを見つける
    ここもゴミが捨ててあったり、すこし崩れた感じはあるが、
    木陰に蝋燭と赤い布が巻かれ、異様な雰囲気を醸し出している

    近くで網の手入れをしていたおじいさんに
    何してんだと尋ねられ
    タンの研究してる、他にもあるかと聞くと、
    岬の方を指差し、あそこと、その後ろの道をのぼった所にもあるというので、
    とりあえず、岬のほうに行ってみる

    岬につづく道がどれか、よく分からず
    土の盛ってあるところで行き止まり、
    みかん畑の中に入って人に聞いたりしても
    わからず、蛇に遭ったりして迷い続ける

    やっと墓の後ろに道がつづいているのに気づき、
    小道を入っていくと、海ぎわのこもれびみちを通って海にでる
    岩場に道が続き、海端の岩の上に木が生え赤い布が巻いてある
    ああ、さっき指差してたのはこの岬の岩のことなんだと納得して
    タンに出会う

    戻って、連れを探すが行方不明でいくら呼んでも戻ってこない
    どっかで蛇に噛まれて倒れてるんじゃと心配しつつ探すがいない

    30分くらいたって、のこのこと戻ってきて
    一安心だが、時間がないから、急げと言ってただろと怒り
    しょうがないので、タンに連れていってから、
    残りのタンを探す
    教えられた道を行くが、見つからないので
    荷物を草むらに置いて探しにいく

    農耕機に乗ったおじいさんにこの辺にタン(堂)ある?シンダン(神堂)
    観光案内所の人が言っていたのが、ポッシンタンというタンだったので、ポッシンタンある?と尋ねると、

    この道ずっとまっすぐだという
    ずっと歩いていくと、おじいさんがついて来て、
    結局乗せていってくれるというが、時間がなく
    荷物をとりに戻らないといけないので、どれくらい遠いのか分からず
    困るが、流れで乗せてもらうことに、農耕機で走っていく
    バスの走る幹線道路を越えて、止まるとここだという
    普通の家で、どこがタンなんだと言うと、
    ここだと言って中に入る、そうすると、ポシンタン(犬肉)あるかというと
    主人があるという
    ああ間違ってたのね、とがっかりして戻る
    おじいさんは、せっかく連れてきてやったのにとばかり怒りながら、
    去っていく、来た道のりを歩いて戻り
    しかも作業中のおじいさんの姿を見かけながら、
    荷物をもって、ここのタンは諦め、
    バス停めざしてまた来た道を戻る、
    あのおじいさんはきっと、
    あいつらいったい何したかったのかすごく不思議に思っているだろうと
    すこし悪い気もしながら、こっちもありがた迷惑だったと、バス停に戻る

    すっかり遅くなって、観光地の少ない西側のタンを見にいく時間を失い
    身土不二と書かれた袋のスーパーで食料を買う
    公衆電話がないので、スーパーの受付で電話を借りて、
    帰りの船の予約をしてからバスに乗る

    西側の海岸線を通ってフェリー乗り場に向かい
    途中のタンで一か所くらい降りて見て行こうと思っていたが、
    西回りではなく、バスターミナル直行のバスに乗ってしまい
    脆くもチェジュ一周、タン巡りは潰えてしまった
    面白くない幹線道路をひた走り、バスターミナルに着いてしまったので、
    連れが行きたいと言っていたチェジュ博物館に行くことにする

    バスに乗り、博物館に着くと、今年は入場無料なのは良かったが、
    展示品も少なくがっかりしつつ、歩いてフェリーターミナルへ

    次の日のソウルの搬出に間に合う為に
    フェリーで木浦(モッポ)、
    バスターミナルから光州まで行っておかないと、
    朝のバスがないので、

    夜、光州に着き、夕飯と寝床を探すが、なかなか見つからない
    河原まで歩くが見晴しが良過ぎ、車も来るので、あきらめて
    食堂も、2時近いから安い食事も見つからない、
    バスターミナルまで戻り、向かいのビルの裏の駐車場に
    テント張って、就寝

    朝、バスでソウル、搬出を行い
    カートを修繕して
    また重い荷物を引きづりながら、今日はどこに行こうか考えると、
    連れが、どうしても江華島のドルメンを見たいと言うので、行くことに
    地下鉄で新村(シンチョン)、そこからバスで江華島バスターミナル
    食料を買って、そのままドルメンへ
    真っ暗な中、ドルメンに着き、前に来たときより、かなり整備された
    公園でテント泊、

    朝方、雨が降り出し、ドルメンを見たら、すぐに
    バスでソウルに戻るが、どしゃ降りになる
    朝の渋滞に捕まり、けっこう時間がかかる、
    ソウルのバスターミナルに地下鉄で急ぐ、
    バスで釜山へ

    釜山のバスターミナルからフェリーターミナルへ
    連れにサムゲタンを食べさせたかったが時間切れで見つからず、
    屋台のおばさんの作るイカ入りチヂミ(1500ウォン)二枚と
    キンパブ(1900ウォン)一本買い、小銭でオマケしてもらい、
    ウォンを使いきってフェリーへ

    焼き立てのチヂミがうまい
    フェリーで風呂に入り、一泊して下関へ



    (島根編につづく)
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